インプラント治療は失った歯の治療の1つであり、上部構造(人工歯)にはセラミックがよく使用されます。
セラミックとは食器などに使われる陶器と同じ材料で、見た目や強度など優れている点が多いのが特徴です。
では、なぜ人工歯にプラスチックや金属ではなくセラミックが使用されるのでしょうか。
今回はインプラントの人工歯に、セラミックが選ばれる理由と特性についてお伝えしていきたいと思います。
目次
■インプラントの人工歯にセラミックがよく使われる5つの理由
インプラントの人工歯には、よくセラミックが選択されます。
セラミックは陶器素材のため、プラスチックや金属と違い見た目やアレルギーに影響を与えることがなく、強度もあり長期使用でも安心と信頼のおける材料なのです。
人工歯にセラミックが選ばれる理由と特性を詳しく説明していきます。
◎耐久性と強度
セラミックは十分な強度があり、日常生活で問題なく使えますが、強い力や衝撃が加わると割れてしまうことがあります。
衝撃に弱い側面もありますが、奥歯などの噛む力が強い部位でも強度を発揮する「ジルコニア」などの素材を選択することで、見た目の自然さと耐久性の両立が可能になります。治療部位や希望に合わせて素材を歯科医師と相談することが大切です。
◎審美性
セラミックは透明度もあり、天然の歯に近い見た目に仕上げることが可能です。
人工歯を装着する際も技工所にカラーチャートの色を伝えるのはもちろん、前歯であれば両隣の歯と似せるように指示することもできます。
また経年劣化による変色も少ないため、パッと見ただけではインプラントかどうか気づかれないことも多くあります。
◎むし歯や歯周病のリスクが少ない
セラミックは他の材料に比べるとむし歯・歯周病のリスクが少ないといえます。
金属やプラスチックの詰め物・被せ物は、経年劣化で歯との間にわずかな隙間ができやすく、そこから細菌が侵入してむし歯が再発してしまうことがあります。さらに、強い力で歯磨きをすることで表面が削れたりザラついたりして、細菌が付着しやすいのも欠点です。
その点セラミックは歯との適合性が高く、隙間ができにくい素材です。表面が滑らかでツルツルしているため、傷もつきにくく汚れが溜まりにくいのです。
◎生体親和性が高い
セラミックはインプラント体に使用されるチタン同様、生体親和性の高い素材となっています。
身体になじみやすく腐敗しにくいため、ペースメーカーや人工関節などの部品にも使われている安全な材質です。
◎金属アレルギーの心配がない
金属は長年使用していると金属イオンが溶けてしまいアレルギーを引き起こしてしまうことがあります。セラミックは陶器であるため、金属を使用しておらず金属アレルギーの心配がないのが特長です。
■セラミックの種類別の特性
歯科で使用するセラミックは何種類かあります。
主な素材の特性について詳しくお伝えしていきます。
※採用している素材は歯科医院によって異なります。
◎ジルコニアセラミック
ジルコニアセラミックは別名「人工ダイヤモンド」といわれます。
ダイヤモンドと同じくらいの強度があるため奥歯によく使用されています。
ただし、硬すぎるため噛み合わせの調整は難しく、天然歯よりも硬いので噛み合わせによっては天然歯を傷つけてしまうこともあります。
また、ジルコニアは強度に優れる一方で、単体ではやや透明感に欠けるため、見た目を重視する前歯では他のセラミック素材を選ぶ場合もあります。
◎オールセラミック
オールセラミックは名前の通り全てセラミックを使用した素材です。
ジルコニアセラミックに比べると強度は少し劣りますが、透明感があり、色も自然に近いため前歯の人工歯に向いているといえるでしょう。
◎メタルボンド
メタルボンドはメタル鋳造を土台にし、セラミックを表面に焼き付けています。
中身のフレームが金属でできているため強度を保ちつつ、表面はセラミックのため、審美性も考慮することができる素材です。
ただし金属を使用しているため、金属が透けてみえる可能性や金属アレルギーには注意が必要です。
【インプラント治療の相談は当院へ】
セラミックは見た目が自然である審美性と、強度があり滑らかである機能性を兼ね揃えた素材です。
インプラント治療はこれから長くお口の中で使うものなので、自然な見た目や噛みやすさを重視したセラミックを選ぶ方も多くいらっしゃいます。
当院でもインプラント治療の人工歯はセラミックを積極的に使用していますので、気になる事や心配なことがあれば遠慮なく、当院スタッフにお声がけください。