矯正治療と聞くと歯に装置を付けてワイヤーを通すブラケット矯正を思いつく人が多いのではないでしょうか。
大人から始める歯列矯正で目立たない矯正治療としてマウスピース矯正も注目を集めてきましたが、ブラケット矯正と比べるとまだまだ認知度は低いといえます。
今回は具体的なマウスピース矯正とブラケット矯正の違いについてメリット・デメリットを含めて解説していきたいと思います。
それぞれの違いを知りたい人はぜひ参考にしてください。
目次
■マウスピース矯正とブラケット矯正の違い
マウスピース矯正はプラスチック製のマウスピースを1日20時間以上装着し、装置を定期的に交換しながら歯を徐々に動かしていきます。
ブラケット矯正は歯にブラケットと呼ばれる装置を装着し、ワイヤーを通してワイヤーの力で歯を動かしていきます。
以下にマウスピース矯正とブラケット矯正の違いをまとめてみました。
マウスピース矯正 |
ブラケット矯正 |
|
審美性 |
目立たない |
目立つ |
取り外し |
可 |
不可 |
ブラッシングのしやすさ |
しやすい |
しにくい |
自己管理 |
必要 |
不要 |
むし歯・歯周病のリスク |
低い |
高い |
痛み |
少ない |
あり |
発音(違和感) |
ほぼない |
少しある |
治療期間 |
長い |
早く終わる |
来院頻度 |
1~3ヶ月に1回 |
月に1回 |
治療期間は症例によって変わるため具体的にはお伝えできませんが、同じ歯並びであってもブラケット矯正の方がマウスピース矯正に比べ歯を動かす力をより加えることが可能なため早く終わることができるでしょう。
マウスピース矯正は重度な骨格や、抜歯するような複雑な症例は苦手とするため、治療期間や適応症例など歯科医師による診断が必要となります。
マウスピース矯正とブラケット矯正のメリット・デメリットを詳しくみていきましょう。
◎マウスピース矯正のメリット
マウスピース矯正のメリットは以下のとおりです。
・取り外し可能で目立たない
・治療後の仕上がりを先に確認できる
・ブラッシングがしやすい
・むし歯・歯周病のリスクが少ない
・食事の制限がない
・違和感や痛みが少ない
・来院頻度が少なく済む
・金属アレルギーのリスクが少ない
・費用がブラケット矯正より抑えられる
マウスピース矯正の最大のメリットは取り外し可能で目立たない点といえるでしょう。
取り外し可能なためブラッシングも普段どおりにでき、むし歯・歯周病のリスクがブラケット矯正に比べると格段に下がります。
また、マウスピースの装着に慣れれば、数か月分のマウスピースをお渡しすることも可能なため来院回数を減らせますし、費用も抑えることが可能です。
◎マウスピース矯正のデメリット
マウスピース矯正のデメリットは以下のとおりです。
・取り外しが可能なため自己管理が必要
・装着時間を守らなければならない
・マウスピースの管理が必要
・マウスピースを紛失する恐れがある
・治療期間がブラケット矯正より長い
・飲食時は外さなければならない
・飲食後のブラッシングが必須
・複雑な歯並びには対応できない
マウスピース矯正は飲食時には必ず外さなければなりません。
外した際に、紙などに包んでそのまま忘れてしまった、旅行先で紛失してしまったということがよくあります。
取り外しができる分、1日20時間以上という装着時間を含め自己管理が大変重要になります。
◎ブラケット矯正のメリット
ブラケット矯正のメリットをみていきましょう。
・歯に装置を装着しているため自己管理の必要がない
・複雑な症例にも対応できる
・微調整が可能
・マウスピース矯正より治療期間が短い
・幅広い症例の治療実績がある
ブラケット矯正は100年以上の歴史がある矯正治療のため症例数が豊富で、幅広い歯並びに対応することが可能です。
また、細かい噛み合わせや歯の傾きの修正も容易に行うことができます。
◎ブラケット矯正のデメリット
ブラケット矯正のデメリットは以下のとおりです。
・装置が金属製のため目立つ
・ブラッシングに気をつける必要がある
・むし歯・歯周病のリスクが高い
・口の中が装置で傷つくことがある
・痛みが強い
・粘着性や線維性の食事に制限がでてしまう
・金属アレルギーの懸念がある
ブラケット矯正は金属を使用するためどうしても目立ってしまいます。
また歯に直接装置を装着するためブラッシングにもテクニックを要し、食事にも制限があります。
【メリット・デメリットを理解して矯正治療を始めよう】
今回はマウスピース矯正とブラケット矯正のメリット・デメリットを詳しくまとめてみました。
それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、矯正治療を始めてもらえればと思います。
矯正治療は歯並びやライフスタイルによって選択が変わります。
当院では無料で矯正相談を行っておりますので、ささいな事でも気になることがあれば遠慮なくご相談くださいね。