山脇歯科

本当に大切なこと

インプラントは特別な治療ではなく、歯科治療の一部門です。

インプラントは、不幸にして歯を失ってしまったとき、
その「欠損」という病気の状態がそれ以上広がることを防ぐための、
これ以上歯を失わないための、
もっとも確実な手段です。

またインプラントは、
「食べられない」「食べにくい」「人と食事することが嫌になる」
「口元が美しくない」「口元の色々なことが気になって笑えない」
「しゃべりにくい」「人と会話することが嫌になる」
というお口の機能低下を回復する、
生きていく上での困りごとを治していく、
もっとも確実な手段です。

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適切に行われたインプラントの治療効果は素晴らしいものです。

インプラントの進化により、歯科治療は人々の生活の質(QOL)をより向上させることができるようになりました。

しかし、インプラント治療の広がりとともに、
数々の問題が報告されるようになってきました。

不十分な診査・診断・治療計画のため、入れたものの役に立たないか、かえって害になる。
そもそも必要ないケースもある。

ときに死亡事故を引き起こすほどの外科手術の失敗。

不適切な咬み合わせを与えたため、入れたものの役に立たないか、かえって害になる。
インプラントと咬み合う歯が折れることもある。

定期的な管理がないため、インプラント周囲炎を引き起こし、より状況を悪化させる。
ときとしてインプラントが抜け落ちる。

そして営利目的、利益追求のためのインプラント。

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インプラントのトラブルが急増していることは、以前にNHKの報道でもあった通りです。
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail_3143.html

インプラントは無条件に成功するわけではなく、
歯科医師ならば誰がやっても同じというわけではありません。
そしてそれは歯科医療すべてにいえることでもあります。

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適切に行われたインプラントの治療効果は素晴らしいものです。

それではインプラントのトラブルを避けるためにはどうすればよいのでしょうか?

最近、インターネット上では、安全で正確なインプラントを実現するために、
ということで、多くの要素が挙げられています。

歯科専用CT、マイクロスコープ、専用オペ室、無痛・鎮静、海外での研修、数多くのケース、などなど

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これらの機材は、正確に、安全に、快適に、生体にインプラントを埋入するためのものです。

超一流の先生方、日本を代表し世界へ情報を発信されているインプラントの権威の方々も、これらの機材を使用され、また海外での研修を積み、数多くのケースを経験し発表されています。

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しかしそういった超一流の先生方は、上記の機材や数多くの経験があれば、それだけでインプラントの完成度が高まるとは決して言われません。

正確に、安全に、快適に、生体にインプラントを埋入することは、外科手術の完成度を高めるということです。

しかし、歯科治療は外科手術だけで成り立っているわけではありません。

外科手術のみを追求していると、

「インプラント治療に成功して、歯科治療に失敗する」

という事態に陥ります。

我々は歯科医師であって、インプラント師ではありません。

海外の研修も数多くのセミナーも、お金さえ払えば誰でも受けることができます。
海外の研修や数多くのセミナーを受ける方は、本当に日々努力し研鑽しておられる方がほとんどです。
それでも中には悪質な方が宣伝のために受けているのでは、というケースもあります。

歯科治療にも十分な経験が必要なように、インプラントにも経験が必要です。
しかし、日本で超一流とされる権威の方々は、決して本数を誇りません。
本当に正確な歯科治療、正確なインプラントには時間が必要です。
そのため、一人の歯科医師が施術できる本数は、通常は常識的な限られたものになります。
(ただ、何事にも例外はあります。規格外のゴッドハンドがわずかながらに存在します)

また、インプラント専門医を称する方々の中には、営利目的、利益追求のためのインプラントを行っているとしか思えない方々も数多く見受けられます。

インプラントを本当の意味で成功させる、ためには、

歯科治療を本当の意味で成功させる、ということが必要不可欠です。

そのために必要なことは、インプラントがない時代から長い歴史をかけて培われてきた、
歯科治療を成功させるために必要な要素を、確実に行うことです。

それらは

正確な診査・診断・治療計画

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正確な外科処置

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正確な補綴修復処置

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正確なメインテナンス

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から成り立っています。

正確な診査・診断・治療計画

歯科治療が、ただの穴埋め作業ではなく、医療行為であるといえるのは、
科学的・芸術的な、診査・診断・治療計画があるからこそです。

診査・診断・治療計画の不十分なインプラントは、
ただ歯のないところに杭を打つのと変わりありません。

それはCTを用いたから骨の形態が正確にわかる、
マイクロスコープで拡大したから正確にわかる、
という性格のものとも違います。

そもそも、なぜ歯がなくなったのか?
どうすればその原因を解決できるのか?
もしインプラントが必要なら、どのようなインプラントの配置が適切なのか?

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それが明らかになって、はじめてインプラントを用いる歯科治療は成功します。

診査・診断・治療計画についてはこちら

正確な外科処置

外科処置は歯科治療にとって欠かせないものです。
決してインプラントだけが外科処置ではありません。

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そして歯科における外科処置の代表的なものとして、歯周病治療のための歯周外科処置や、より大きな範囲の病変を扱う口腔外科と呼ばれる外科処置があります。

長い歴史を持ち、科学的根拠を十分に満たす、数多くの研究者が文献で発表してきた、様々な外科処置が、数えきれないほど存在します。

インプラントを行う前に、歯科医師はこれらの外科処置を一通り経験しておくことが望まれます。(顎の骨を切り離すとか、口腔癌等特殊なものは除きます)

なぜなら、外科処置の基本は何も変わることがないからです。
インプラントの失敗・事故で最も注目されるのが、この外科処置関連ですが、その多くは外科処置の基本を知らなかったり、解剖学の知識が足りなかったりすることから起こります。
「インプラントのための最低限の外科処置」「インプラントのための最低限の解剖学」というセミナーを受講しただけでインプラント外科を行えば、どんな危険が待ち受けていることでしょう。

外科処置、解剖学は、いくら学んでも学びすぎることはありません。その知識の裾野が広ければ広いほど、安全なインプラント外科を行うことができます。

そして日本人の歯を失う原因の第一位である歯周病。

歯周病治療のために非常に有効な歯周外科処置ですが、インプラント外科を行う前に歯周外科処置を十分に研鑽しておかなくてはなりません。

なぜならば、「インプラント外科はできるけれども歯周外科はできない」歯科医師のもとでは、歯周外科によって残せるはずの歯も抜歯してインプラントを勧められる羽目になるからです。

また、通常インプラントは、残る歯の隣に埋入されることがほとんどです。
「残る歯とインプラントを調和させる」際に、歯周外科の手技は必須となります。

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歯周外科のインプラント外科への応用範囲は非常に幅広く、歯周外科の研鑽を積むことがインプラント外科の成功への鍵であるといっても過言ではありません。

周囲の歯と調和し、健康な歯肉に囲まれた、美しいインプラントは、正確で美しい外科処置から生み出されます。

外科処置についてはこちら

正確な補綴修復処置

正確な診査・診断・治療計画と並んで、世間一般で行われるインプラントで簡単に済まされているのが、この補綴修復処置です。
型取り、冠をつける、咬み合わせを調整する。という一連の処置になります。

インプラントを得意としている歯科医師の方は総じて外科がお得意です。
そういう方は得てして、この補綴修復・咬合(咬み合わせ)が苦手なことがよくあります。

しかし、インプラントのトラブルで最も多く報告されているのが、この補綴修復・咬合(咬み合わせ)の分野です。

「外科学」というのも非常に広く深い学問ですが、「咬合補綴学」という「咬み合わせ・冠」の学問も非常に広く深いものです。

さて、それではインプラントで咬み合わせがうまくいかないと何が起こるのでしょうか?

まずインプラントの上にかぶせたセラミックスが割れてきます。

割れないタイプのセラミックス(ジルコニア)や金属の冠であれば、インプラントに冠を固定しているネジがゆるんだり折れたりします。

もっとひどい場合には、インプラント体そのものが折れたり、インプラントを支えている骨があたかも歯周病のようになくなってきます。

インプラント周囲に問題が起きなければ、そのインプラントが咬み合っている歯が割れたり、折れたり、ぐらぐらしたりします。

その他にも全体の力のバランスが崩れて口が開かなくなる。
インプラントがたくさん入ったのに、咬む位置が本来あるべき位置とズレているために、まったく咬めない。

など数多くのトラブルがあります。

そのようなトラブルを避けるためには、「咬合・補綴」分野を研鑽し、正確に診断し、正確に咬み合わせを作り上げなくてはなりません。

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天然の歯を修復するときでも、1本の冠を入れるときには10μm以下の誤差を目標とします。

インプラントはその構造上、天然の歯よりも誤差がシビアになりますので、当然これ以上の精密さが必要になります。

インプラントが複数になれば、その精度の実現は複雑さを増し、全体の咬み合わせを再構築する場合には難易度は最高になります。

しかも多くの歯をなくしてきた人は顎の関節にトラブルを抱えていることも多く、そのような場合に簡単に「はい、咬んでください」という具合に作られた咬み合わせは、咬む力を大幅に増したインプラントと相まって、より大きなトラブルの原因となります。

しっかりと咬めて、長持ちするインプラントのためには、「咬合・補綴」分野を研鑽し、正確で精密な咬み合わせを作り上げる能力が必要になります。

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逆に言うならば、最終的に精密な咬み合わせを作り上げる能力のない歯科医師は、インプラントを埋入する資格はありません。
そのような場合は、インプラントの設計・最終補綴は咬合補綴専門医に委託する必要があるでしょう。

  • 診断用ワックスアップとプロビジョナルレストレーション
  • かみ合わせ
  • 咬合採得
  • 咬合調整

正確なメインテナンス

インプラントの治療に関わるすべてのステップが完全に行われ、望みうる最高の状態になったとしましょう。

それでもまだ、不完全なのです。

これからの長い時間、できることなら一生涯、天然の歯よりも汚れに弱いインプラントを大切に守っていかなくてはなりません。

インプラントはむし歯にこそなりませんが、歯周病細菌の攻撃にはとても弱いものです。
しっかりとしたお手入れがなければ、「インプラント周囲炎」という歯周病と同じような状態になり、出血したり、腫れたり、膿んだり、最悪の場合は抜けたりします。

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そのためには、日々の歯磨きをしっかりとすることが一番大切になります。

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そしてほとんどの方はご自分のお口の中を100%完全に歯磨きすることはできません。
自分で歯ぐきの下の深い歯周ポケットをきれいにすることは誰にもできません。
それに加えてインプラント周囲の汚れ方は天然の歯とは少し違います。

そういうことから、インプラントをした方は、必ず定期的なメインテナンスが必要になります。
定期的なメインテナンスが行われないと、インプラントも残った歯も、また違う病気になってしまうかもしれません。

定期的なメインテナンスでは、ご自分での歯磨きのチェック、担当歯科衛生士によるクリーニング、咬み合わせのチェック、を行います。

定期的にメインテナンスを行うことで、快適な状態を長く保つことができます。

ここで大切なことは、「正確な」メインテナンスが行われるかどうか?ということです。

メインテナンスの担当は歯科衛生士です。

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あまり知られていないことですが、歯科医師の能力に個々人で大きな差があるように、歯科衛生士の能力にも、個々人で大変大きな差があります。

歯科衛生士は全員が国家試験を合格している国家資格取得者ですが、その後どのようなトレーニングを積んでいるかは一人ひとり違います。

プロフェッショナルとして尊敬に値する歯科衛生士もいれば、資格があるだけの素人も、資格の上では「歯科衛生士」です。

同じ器具を使用して、同じステップでメインテナンスを行っても、得られる効果は担当歯科衛生士によってまったく異なります。

同じ食材を使用して、同じステップで料理をしても、料理の味が素人とプロではまったく異なるように。

「正確な」メインテナンスとは、十分なトレーニングを積んだ歯科衛生士が、科学的根拠に基づく正確なステップで、十分な時間を使って行うものです。

素人に近い歯科衛生士が、なんとなくクリーニングして、ほんの短時間で行うものは、単なる歯磨きの延長です。「メインテナンス」の効果を期待してはいけません。
逆に歯根や補綴物を傷つける場合もあるくらいです。

インプラントの長期的な成功には、歯科衛生士の能力と努力、そしてメインテナンスを受ける人自身が、担当歯科衛生士と人と人との良い関わりをもつことが必要です。

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  • コンセプト・Care
  • ルートプレーニング

インプラントを本当の意味で成功させる、ためには、

歯科治療を本当の意味で成功させる、ということが必要不可欠です。

正確な診査・診断・治療計画

正確な外科処置

正確な補綴修復処置

正確なメインテナンス

これらのことが完全に行われれば、インプラントは本当の意味で成功し、

歯科治療も本当の意味で成功します。

そしてそれ以外にも、重要なことがいくつかあります。

信頼性のあるメーカー

世界には100を超えるインプラントメーカーが存在し、その中には世界標準とされ、研究の際の基準となるインプラントから、発展途上国でコピーされた粗悪品や自作したチタンの釘まで、その性能と価格は様々です。

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当院では世界3大インプラントの一つに数えられるアストラテック・インプラントを使用します。

インプラント発祥の地、スウェーデンのイェテボリ大学によって開発された、非常に信頼性の高いインプラントシステムです。
基礎的な研究も非常によく行われたインプラントシステムであり、世界中で使用されているため、破損した場合でもどこにいってもインプラントパーツのメインテナンスが受けられます。

最終的に目指す状態によって処置の必要性が変わる

一本のインプラントを埋入するケースで考えてみましょう。

A 歯科医院では、手術は1回、費用は30万円で。
B 歯科医院では、手術は3回、費用は50万円で。

まったく同じものであれば、費用は少ない方がよいでしょう。

でははたして、この2つの歯科医院の提供するインプラントは同じものなのでしょうか?

インプラントの費用が医院によって大きく異なる理由としては、いくつかのことが考えられます。

1. インプラントシステムの価格が違う
2. 最終的な冠の価格が違う
3. 骨を増やす手術が必要かどうか
4. 歯ぐきを増やす手術が必要かどうか

といったことが違いの理由になるでしょう。

インプラントシステムの価格が違う

インプラントシステムによって、材料そのものの価格が大きく違います。信頼性の高いメーカーのインプラントシステムは高価ですし、そうでないメーカーのインプラントシステムは安価です。

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最終的な冠の価格が違う

インプラントの上部構造、冠には色々な種類のものが利用できます。
それぞれに特徴があり、適材適所で使われるのが理想です。

保険診療と自費診療の違い 一覧

白いから、といって同じではありません。白いものでも色々なものがあります。

また、同じ種類の冠だからといって、全てが同じ完成度ではありません。
工業製品でも工場やメーカーによって、その完成度は違います。
歯科で使われる冠は、ほぼ全てが歯科技工士によるハンドメイドです。

つまり、担当歯科技工士の知識と技術が、その冠の完成度を決めます。
高い知識と技術を持つ、プロフェッショナルな歯科技工士の技工料は高価ですし、なんとなく歯のような形をつくってくる歯科技工士の技工料は安価です。

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最近では中国製のものも出回っていますが、中国製のものは国産のものの数分の一の価格です。しかし、使用されている材料が金やプラチナのはずが、まったく違うものが入っていたり、ひどい場合には産業廃棄物や放射性物質が混入していたケースもあります。

骨を増やす手術が必要かどうか

インプラントを適切に埋入するためには、インプラントの周囲に最低でも2mmの厚みの骨が必要です。

それだけの骨の量が足りない場合には、骨を増やすか、妥協的にインプラントを埋入するか、インプラントをあきらめるか、になります。

十分な骨の中に埋入されたインプラントは問題なく長持ちするでしょう。

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不十分な骨の中に埋入されたインプラントは、当初は普通に使えるかもしれません。
しかし、強い力がかかったり、歯ぐきがインプラント周囲炎を起こしたりして少ない骨がさらに減ってしまうと、ぐらつきはじめてだめになってしまうことがあります。
また、インプラントの周囲に部分的に骨がないところがあると、そこは歯ぐきが大幅に下がり、インプラントが露出することもあります。

骨を増やす手術をしなければ、手術の回数は減ります。痛みも腫れも少なく、インプラントをする、と決めてから終わるまでの期間も短くなります。費用も少なくできるでしょう。

しかし、そのインプラントが長持ちするかどうかはわかりません。

報告されているインプラントのトラブルの内、相当数のケースが、このインプラントの脱落です。

お手軽なインプラントには、リスクもあります。

歯ぐきを増やす手術が必要かどうか

インプラントを適切に埋入するためには、インプラントの周囲に最低でも2mmの厚みの骨が必要です。

インプラントはチタン製ですので、その周囲の血管の数は天然歯よりも少なくなります。
そのため、インプラントの周囲の薄い骨は、天然歯に比べると多くの血管が必要です。

インプラントが埋入されている骨の厚みを維持するためには、天然歯よりも厚く歯肉を増やして、血管を増やし、血液の供給を十分にしなくてはなりません。

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歯ぐきを増やす手術をしなければ、手術の回数は減ります。痛みも腫れも少なく、インプラントをする、と決めてから終わるまでの期間も短くなります。費用も少なくできるでしょう。

しかし、そのインプラントが長持ちするかどうかはわかりません。

薄い歯ぐきのままではインプラントの周囲の骨が少しずつ吸収し、インプラントが露出したり、最悪の場合は脱落します。

報告されているインプラントのトラブルの内、相当数のケースが、このインプラントの脱落です。

お手軽なインプラントには、リスクもあります。

最終的に目指す状態によって処置の必要性は変わります。

長持ちする状態を目指すのか、それともとりあえずインプラントが入ればよいのか?

インプラントを1本入れる、ということであっても、その内容は様々です。

長期的に機能し、医学的に適切で、受けた方のQOLを向上させるインプラントもあれば、
トラブルを起こし、かえってその方のQOLを低下させるインプラントもあります。

費用や回数は重要な要素ですが、医学的な条件を無視しては何にもなりません。

最後に

不正確な歯科治療に伴うトラブルや、営利目的でなく、

正確で本当に人々の役に立つ、

真の医療行為としての、

インプラントの普及を願います。

お問い合わせ メール相談

山脇歯科

〒710-0816
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